長澤ソフトボールキャンプレポート 前編

気が付くと外は段々と明るくなり、バスは山間に続く日本海側の道をどんどん進んで

いました。

そして、高速道路最後のサービスエリアで停車し、全員起床しバスから降りて洗面し、

ユニホームに着替えて篠山到着に備えました。

 

昨日から降り続いていた雨は上がりましたが、まとまった雨量でしたので、グランドの

コンディションが心配でした。

 

ここからも、まだ2時間位の道程がありましたが、ずっと山間の道が続き、8時ちょっと

過ぎ、ようやく篠山市に到着したのでした。

兵庫県というので、私は、神戸市に近いベットタウンのような、都会的な街をイメージ

していましたが、想像とは大きく異なり、山間の田舎町という感じの所でした。

 

まず訪れた「ささやまホロンピアホテル」では、篠山ソフトボール協会の植野会長さん

が出迎えて下さいました。テレビカメラも来ていたので、みんな少し緊張ぎみです。

植野会長さんから歓迎の言葉を頂き、さっそくホテルのレストランで朝食を頂きました。

15時間半の長旅となりましたが、みんなしっかりと食べられたようでした。

しかし、唯一マイさんが車酔いで具合が悪そうで心配です。

朝食後は、交流試合会場の総合グランドに

バスで移動しました。すでに多くのチームが

集まっており、各チームそれぞれ練習を

していました。

 

8面のグランドが用意されていましたが、

やはり雨のためグランド状態が悪く、午前の

部は中止となり、13時からの試合開始と

なりました。

試合開始まで、隣のサブグランドの空き

スペースで軽い練習をしました。

 

 

「それにしてもどうして、こんな片田舎の街に全国から強豪のソフトボールチームが集まって

来るのだろう?すごいよな?」と、そんな事を考えていました。

さて、ホワイトタイガースの第1試合は、

兵庫県丹波市の氷上(ひかみ)中学校でした。

長旅の疲れか、緊張感のせいか、子供達の

動きは鈍く、地に足がついてない感じが

しました。

あっという間の60分で、残念ながら

敗れてしまいました。

 

第一試合が終了した所で、長澤先生が姿を

現し、子供達に激励の言葉をかけてください

ました。本当にありがたかったです。

流石にすごいオーラのようなものを感じました。

第2試合は、グランドを移動して、あまり

時間を置かず、直ぐに兵庫県明石市の二見

中学校と対戦しました。

相手ピッチャーのスピードが、我がチームに

とって丁度打ちやすかったのか、ガンガン

打ち、今度は見事勝利を収めたのでした。

圧巻は、4番リナさんと5番アヤカさんの

連続ホームランです。

更に、6番アイカさんも3塁打と続きました。

試合後、このゲームを見ていた長澤先生に

「いいチームですね!」と声を掛けて

頂きました。

左から岩田さん・私・岩田ジュニア・秦さん
左から岩田さん・私・岩田ジュニア・秦さん

丁度、2試合目をやっている時、私の友人である

青年海外協力隊OGの秦さんと岩田(旧姓上田)

さんが、差し入れを持って応援に駆けつけてくれ

ました。お二人には、丁度いい場面をみて頂け

ました。(^^)

 

岩田さんの小学生の息子さんは

「ホワイトタイガース、めっちゃ強いやん!

強いなぁ!」と、何度も言ってました。

 

1試合空いたので、お二人を子供達に紹介し

みんなで差し入れを頂きました。

 

実は、秦さんと岩田さんは、震災後ホワイトタイガースの支援金集めに尽力してくれ

また今回も、兵庫在住ということで、応援に駆けつけてくれたのでした。

10数年振りの再会となりましたが、仲間とは本当に素晴らしいものですね!ここで改めて

感謝したいと思います。本当にありがとうございました!

第3試合目は、兵庫県丹波市の青垣中学校と

対戦しましたが、あまり良いところはなく

負けてしまいました。
試合後「気仙沼ホワイトタイガース」の横断幕を

バックに、子供達と秦さんと岩田さんも入り、

みんなで記念写真を撮りました。

 

その後、シドニー五輪で銀・コーチとして北京

五輪で金メダル獲得に貢献した田本博子先生

(現在、京都の中学の先生)も駆けつけて

下さったので、一緒に記念写真を撮りました。

本日の試合が終わり、宿泊所として用意して頂いた「にしき荘」に移動しました。

自然に囲まれた山深い所でした。

部屋割りをしてから、私と林コーチと片平さんは、着替えて直ぐに懇親会会場の

「ささやまホロンピアホテル」に行きました。


懇親会は、すでに始まっておりましたが、我々が到着すると改めて乾杯し、和気あいあい

とした雰囲気の中で懇親会は行われました。

会長さんの挨拶の後、参加者の自己紹介が始まりましたが、自己紹介の中には、必ず

志津川中とホワイトタイガースに対するメッセージも述べられ 、どなたのメッセージにも

被災地に対する本当に暖かい気持ちが込められており、「感謝・感謝」で目頭が熱く

なりました。

日本中から、素晴らしい指導者の方々が集まり、ソフトボールを通して、こんなにも

沢山の支援と激励を頂き、なんと言ってお礼を言ったらいいものか?

言葉に出来ませんでした。

 

会場を後にし「にしき荘」に戻り、2日分の疲れを取るようにじっくりと温泉に浸かり

ました。(この宿は温泉旅館でした)

そして、1日を振り返り「日本には、こんなにも沢山のソフトボールを通した仲間が

いるんだ。もっともっと頑張らないといけないな」と改めて気を引き締めると共に、

本当に感謝し、感慨にふけり充実感に浸っていました。

 

感動に浸っている、まさにその時です! いきなり篠山の冷たい水が頭から

「バシャー」と。冷たくて一瞬にして目が覚めました。

片平です。「信じられね~。普通このタイミングで水をかけるか?」

片平とは幼稚園からの幼なじみですが、今でも修学旅行気分が抜けていないようです。(^^)

こんな男だから、今でも付き合えるのでしょうか?

 

こうして、篠山での1日目が終わったのでした。  後編につづく